
「でも」が止まらない本当の理由|婚活の『でも』研究所③
「でも」が止まらない本当の理由|婚活の『でも』研究所③

「でも」が止まらない本当の理由
婚活の『でも』研究所③
「優しかったです。でも……」
「話も合いました。でも……」
「誠実そうでした。でも……」
「また会ってみたい気もします。でも……」
出ました。婚活界の接続詞、「でも」です。
この一言が出るたびに、せっかく見つけた相手の良いところが、どこかへ消えていく。まるで、せっかく買ったケーキを「でも、カロリーが……」と言いながら眺め続けるような状態です。
もちろん、気になることを無理に無視する必要はありません。結婚相手を選ぶのですから、慎重になるのは自然なことです。
ただし、毎回「でも」が出て、誰と会っても決められないなら、少しだけ立ち止まってみませんか。
もしかすると、問題は相手の欠点だけではなく、自分の中にある「失敗したくない」という気持ちなのかもしれません。
第1章 婚活の頭の中では、今日も裁判が開廷中
【婚活裁判・開廷】
検察官:「被告人は、ネクタイの柄が少々気になります!」
弁護人:「しかし、誠実で話も丁寧でした!」
検察官:「異議あり! 笑い方も、もう少し好みだったら……!」
裁判長:「ほかに気になる点は?」
検察官:「今、必死に探しております!」
裁判長:「まだ探すの!? いったん休廷!」
こんなふうに、頭の中で相手を審査し続けていませんか。
しかも審査基準は、途中で追加されます。最初は「誠実な人がいい」だったはずなのに、いつの間にか「誠実で、会話が上手で、服装が好みで、食べ方もきれいで、趣味も合って、沈黙も気まずくなくて……」と、条件が増えていくのです。
最終的には、相手を探しているはずが、婚活界の入社試験を実施している状態になってしまいます。
でも、結婚は採用面接ではありません。完璧な人を合格させる試験でもありません。
一緒に暮らす中で、お互いの違いを理解し、話し合い、折り合いをつけていけるか。その視点も大切です。
第2章 「失敗したくない」が、相手の欠点を探させる
婚活で慎重になる理由のひとつに、「結婚して後悔したくない」という気持ちがあります。
過去の恋愛で傷ついた人もいるでしょう。時間もお金も使ってきた人もいるでしょう。年齢を重ねるほど、次の出会いを大切にしたいと考えることもあるはずです。
心の中の会話
「この人で本当にいいのかな?」
「あとから嫌なところが見つかったらどうしよう」
「もっと合う人がいるかもしれない」
「よし、もう一度チェックしよう!」
こうして安心するために確認を始めたのに、確認すればするほど気になる点が増えていく。すると、ますます決められなくなってしまいます。
まるで、スマートフォンを何度も充電残量チェックしているうちに、充電する時間がなくなってしまうようなものです。
大切なのは、慎重さを捨てることではありません。
「失敗しない相手」を探すことと、「一緒に問題を乗り越えられる相手」を探すことは、同じではないのです。
第3章 理想の条件、いつの間にか増築されていませんか?
最初に決めた条件は、たしか3つくらいだったはずです。
「誠実な人」「金銭感覚が近い人」「穏やかに話し合える人」。
ところが婚活を続けていると、条件が少しずつ増築されることがあります。
【婚活条件・増築工事の記録】
当初:「誠実な人がいい」
追加①:「会話も弾む人がいい」
追加②:「服装のセンスも合う人がいい」
追加③:「趣味も近いほうがいい」
追加④:「沈黙も気まずくない人がいい」
追加⑤:「できれば、こちらの気持ちを察してくれる人がいい」
完成予定:未定。工事費用:出会いのチャンス。
条件を持つこと自体は悪くありません。大切なのは、条件を「結婚生活に本当に必要なもの」と「自分の好みに近いもの」に分けて考えることです。
例えば、金銭感覚や誠実さ、重要な価値観について話し合えるかどうかは、結婚生活を考えるうえで確認したいポイントです。
一方、ネクタイの柄、声のトーン、趣味の細かな違いなどは、それだけで相手との相性が決まるとは限りません。
もちろん、好みも大切です。ただ、好みと結婚生活に必要な条件を全部同じ重さで扱うと、相手を見る目がどんどん厳しくなってしまいます。
第4章 「でも」の後ろに、何が隠れている?
ここで、いつもの口癖を少しだけ観察してみましょう。
「でも」の翻訳練習
「優しかったです。でも、少し物足りなくて……」
もしかすると、本当は「自分がときめいていないことが不安」なのかもしれません。
「条件は合っています。でも、決め手がなくて……」
もしかすると、本当は「この人を選んで後悔しないか」が気になっているのかもしれません。
「また会ってもいいと思います。でも、もっと合う人がいるかも……」
もしかすると、本当は「今ここで選択肢を狭めるのが怖い」のかもしれません。
これは、あなたの気持ちを勝手に決めつけるものではありません。同じ言葉でも、本当の理由は人によって違います。
だからこそ、相手の欠点を数える前に、自分に聞いてみてほしいのです。
私は、この人の何が気になっているのだろう?
それとも、選ぶこと自体が怖いのだろう?
この問いに気づくだけでも、「でも」の意味が少し変わってくることがあります。
第5章 次のお見合いで試してほしい「3つの作戦」
「でも」をゼロにしようと頑張る必要はありません。気になることがあるのは自然です。
まずは、相手の欠点を探すだけで終わらないように、小さな工夫を試してみましょう。
作戦① 良かったところを3つ見つける
お見合いのあと、気になった点を書く前に、良かったところを3つ書いてみます。
- こちらの話を最後まで聞いてくれた
- 店員さんにも丁寧に接していた
- 仕事や家族について誠実に話してくれた
大げさな長所でなくて大丈夫。小さな良さにも気づけるように、観察する方向を変えてみます。
作戦② 気になる点を2種類に分ける
メモを、次の2つに分けてみましょう。
A:結婚生活に関わる大切な確認事項
お金の使い方、子どもについての考え、住む場所、家事分担、誠実さなど。
B:好みや習慣の違い
服装、趣味、話すテンポ、食べ物の好みなど。
Bが気になるからといって、必ずしも相性が悪いとは限りません。違いを受け入れられるか、話し合えるかも含めて考えてみましょう。
作戦③ 「でも」のあとに質問をつける
「でも、会話が少なかった」と思ったら、そこで終了せずに、もう一歩だけ考えてみます。
「緊張していただけかもしれない?」
「次に会ったら、もう少し話しやすくなるだろうか?」
「会話の量ではなく、話を聞く姿勢はどうだっただろう?」
気になる点を無理に良い方向へ解釈する必要はありません。ただ、ひとつの印象だけで結論を出さず、確認できることは確認してみるのです。
第6章 それでも、気になることは気にしていい
ここまで読むと、「欠点を探してはいけないのかな」と思うかもしれません。
そんなことはありません。
相手の言動に違和感があるとき、価値観が大きく違うとき、誠実さや安心感に不安があるとき。それを無理に見ないふりをして結婚を目指す必要はありません。
大切なのは、何でも我慢することでも、何でも許すことでもありません。
「小さな違い」と「大切な違い」を見分ける。
そして、相手の良いところも気になるところも、両方を見たうえで、自分に合う相手かどうかを考えることです。
結婚相手を選ぶのは、減点数が最も少ない人を選ぶ競技ではありません。
自分にとって大切なことを共有できるか。違いがあったときに話し合えるか。一緒にいる自分を無理なく好きでいられるか。
そうした視点も、ぜひ持っていてください。
第7章 仲人から、最後にお伝えしたいこと
あなたは、間違えない相手を探していませんか?
婚活をしていると、「この人で本当にいいのだろうか」と迷うことがあります。
もっと良い人がいるかもしれない。今、決めたら後悔するかもしれない。せっかく結婚するなら、失敗したくない。
その気持ちは、決して不思議なものではありません。
ただ、間違えないことばかりを考えていると、目の前にいる人の良さに気づく余裕がなくなってしまうことがあります。
人は誰でも、完璧ではありません。あなたにも、相手にも、得意なことと苦手なことがあります。
だからといって、誰でもいいわけではありません。譲れない価値観や、安心して一緒に暮らすために必要なことは、きちんと確かめてください。
そのうえで、少し不器用なところや、自分とは違う好みまで、すべて不合格にする必要があるのか。それを一度考えてみてほしいのです。
「欠点がない人」ではなく、「違いがあっても一緒に歩いていける人」。そんな視点が、あなたの婚活を変えるきっかけになるかもしれません。
「でも」が出たときの、3秒チェック
次のお見合いのあとに、思い出してみてください。
□ 相手の良かったところも、きちんと見つけた?
□ 気になる点は、結婚生活に関わる重要なこと?
□ まだ確認していないことを、想像だけで決めつけていない?
□ 自分は「相手を知ろう」としている? それとも「不合格の理由」を探している?
全部に「はい」と答えられなくても大丈夫です。気づいたときから、少しずつ変えていけばいいのです。
婚活の『でも』研究所・全3話を振り返る
① 良かったです。でも……の無限ループ
良いところを認めた直後に、欠点が次々と出てくる婚活あるある。
② 相手探しが、いつの間にか欠点探しに!?
理想の相手を探していたはずが、いつの間にか減点項目を集めてしまう。
③ 「でも」が止まらない本当の理由
失敗への不安を見つめ直し、減点方式から抜け出すヒント。
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婚活がうまく進まないと感じたら
何度お見合いをしても決められない。相手の気になる点ばかり目についてしまう。自分が何を大切にしたいのか、わからなくなってきた。
そんなときは、一人で答えを出そうとしなくても大丈夫です。
自分では当たり前だと思っている判断のクセも、誰かと話すことで整理できる場合があります。
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「でも」と思った自分を責めずに、
その理由を少しだけ考えてみる。
そこから、次の一歩が始まるかもしれません。
※婚活の進め方や相手選びに正解は一つではありません。気になる点を無理に受け入れる必要はなく、大切な価値観や安心に関わる問題は慎重に確認しましょう。
